《MUMEI》

椎名の考えは当たらずとも遠からず。


といったところであった。


2連取程度であればどのポジションでもあり得る話。


それがポストだからといって何ら違和感はない。


これまで赤高が別のポジションに目を向けさせていた戦術はまさに功を奏しており、


裏をかかれた程度にしか秀皇は考えない。


ポストもシュートはあり得る。


という程度の考えを秀皇ディフェンスの脳裏に残し、


だからといってポストだけに警戒が強まるというわけでもない。


ここまではまさに作戦通り。


いやむしろ、


序盤で沖がシュートを打てなかったという事態を逆手に取れたことを考えるのであれば、


作戦以上の結果が伴っていた。


が、ただ1人…


沖の存在を必要以上に警戒する者がいたこともまた事実。



(エースのシュートはパワー重視の赤。


右45も同じくだが若干トリッキーな要素の入った赤紫。


センターはテクニックとコントロールを重視した典型的な水色タイプ。


両サイドは何考えてんのかわかんないとこがあるけどあの無鉄砲な感じは黄緑って感じかな。)



「…」



『バシッ…!!』



(よし。問題ない。


ちゃんとイメージできる。


で…問題は…あいつ。


後半から入ったけど本来はスタメンのポスト。


パワーはないからピンク?


いや違うな…


トリッキーな黄色?


とも違う…


コントロールの青?


しっくりこない…


ダメだ…


型がわかんねぇ…)



キュキュッ…!!



仕掛ける椎名。



ディフェンスが対応すると同時に、



ヒュッ…!!



ボールはポストへと落とされる。



(またぁッ!?)



「ぬぅぅぅんッ!!」



(ポストは確かに読みずらい…けどこいつは…)



バスッ…



(そんな…次元を超越してる…)



「ナイッシューッ!!!!!」



沖。


三度得点を決める。



後半12分57秒。17対15。



試合は大きく動き始めていた。

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