《MUMEI》

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その頃――…


綿鍋麻友は、A?B48の別ユニット……“渡り廊下カツ上げし隊”のレコーディングのため、都内の音楽スタジオを訪れていた。



「あ〜ぁ、アタシもセンター立ってみてーな〜…

…渡り〜隊じゃなくて…

“A?B48”のセンターに…」


麻友はタバコをくゆらせながら独り言を呟いた。


「まぁ、あっちゃんが居たんじゃ太刀打ちできないけどね…。」


そして煙とため息を漏らす。


「清純なフリしてヲタ共をたぶらかしゃナントカなるって考えてたけど…

…やっぱホンモノの“清純”には敵わねーや…(笑)」


正当派アイドルの仮面を被ったハードコアパンク女は、べらんめぇ口調で白旗を上げた。


「あ〜ぁ…いるんだなー…世の中には…


…“神”みてーなヤツが…。」


諦めの表情で見上げる先には、インターネットコミュニティサイトのポスターの中央で、弾けるような笑顔を振り撒く前田圧子がいた――…。


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