《MUMEI》 \/\/\/\/\/\/\/\ その頃―――… 都内を走るフルスモークのエスティマの車内で――… 「あ〜頭痛ぇ…。ガンガンする…。オェっぷ…。」 坂野友美は真っ青な顔をしながら口を押さえていた。 「ヤケ酒ばっかカッ喰らってっからだろー?」 そう言う篠田魔里子もロレツの回らない口調だった。 二人は二日酔いの残る身体で、この日の仕事に向かうところだった。 その時―――… 「あ…。」 魔里子は何かに魅せられたように声を発した。 友美がつられて窓の外を見ると――… 「なんだ…。アタシ達の写真じゃん。」 視線の先には、A?B48とのコラボ商品を扱う、大手コンビニチェーンの本社ビルがあった。 ビルの外壁には30メートル四方はあろうかという、巨大なA?B48の広告写真が飾られている。 その中央には、前田圧子の煌めくようなスマイルが輝いていた。 「やっぱ敵わないョ…。オンナのアタシが見てもカワイイもん…。」 「そうだね…。アタシ達……あっちゃんの足下にも及んでないよね…。」 : : \/\/\/\/\/\/\/\ 前へ |次へ |
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