《MUMEI》
罪悪感
〜田中視点〜
どうしてだろ・・・?
さっきから
胸がドキドキいってる。
[わぁ〜西村くん
固まっちゃってるよ!!
何か・・・・・。
何か言わなきゃ!!]っと考えて出た言葉が
「動物好きなんだね。」
[そんなの見れば分かるよ〜。]っとパニクる私。
でも西村くんから
「別に・・・。」っという言葉が返ってきて
私は笑ってしまった。
満面の笑顔で羊さんと
戯れてたのに・・・・・。
すると西村くんが
「俺が動物好きなの
・・・・・2人だけの秘密だからな!」っと言った。
私の胸の中は
さっきよりも速度の速いドキドキになっていた。
私は、それを隠すために
秘密の理由を尋ねると
「引かれそうだから・・・。」っと西村くんは答えた。
私は、男の人のことを
初めて[可愛いな。]っと思ってしまった。
そして西村くんが動物好きなことを
秘密にしているのを
残念に思いながら
でも嬉しくも思った。
私だけが知っている西村くん・・・。
ただそれだけなのに
すごく
・・・・・・・すごく嬉しいなぁって感じた。
集合時間が近づいてきた。
バスに向かう途中に
「私も優斗って呼んでいいかなぁ?」っと聞いてしまった。
もっと沢山の
私だけの西村くんが欲しくて・・・
そしたら西村くんが
私のことも名前で呼んでいいか聞いてくれた。
照れちゃったけど
[すごく幸せだなぁ]って思った。
西村くんにも
私の照れがうつってしまったようだ。
その顔を見た瞬間
私の中で
香奈に対する罪悪感が
胸をかすめた。
理由は簡単。
私が、優斗のこと好きになっちゃったから
・・・・・・・
誰にも
親友の香奈にも
渡したくない・・・・・って思っちゃったから。
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ
携帯小説の
(C)無銘文庫