《MUMEI》 …………パチッ、 目を覚ませば満月が見えた 夜風が気持ちいい……… っじゃなくて!! 「………ここッ」 ガバァ!と勢いよく飛び起きる。 「おや起きたのかい菜月」 「!」 振り向けば笑顔のお婆ちゃん… ………………あ、そうかそういえば引っ越したんだっけ僕、 はぁぁ、と言ってまた寝転ぶ。 「若いもんがなにため息ついてんだい、ほらスイカ食べな冷たいよ」 「…………………ありがと」 また起き上がって差し出されたスイカを手に取る 「僕いつから縁側で寝てた?」 「ん―…来てすぐだねぇ」 よいしょ、と言いながら僕の隣にチョコンと座る 「今何時?」 「7時だよ」 てゆうことは約4時間寝てたのか… 気疲れしたのかな。 「ねぇお婆ちゃん」 「ん――?」 スイカを口に含みながら返答する 僕はさっき見た夢について質問した 「…いくって名前の子、ここらへんにいる?」 「いく?」 「うん、多分僕と同じくらいの歳で栗毛の」 「ああ!郁ちゃんのことかい」 「!、やっぱりいるんだ」 「いるよぉ、元気に学校いってるさ。よく覚えてたねぇ」 「名字は?年齢は?」 身体ごとお婆ちゃんに向けて質問する 「名字は水野だったかねぇ、歳はあんたと一緒さね」 「………へ―」 「昔よく遊んでいたのを覚えてるよ」 高校はこの近くには1つしかない。 ……………会えるだろうか 少しの期待が胸を踊らせた 一口、スイカを口にした。 「甘…」 優しい甘さが口の中で広がり凄く美味しかった… 前へ |次へ |
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