《MUMEI》 水瀬の瞳から大粒の涙が零れてきた。 「もっと、問い詰めてくれてもいいのに……っ、 どうしてってぶってくれても良かったのに」 言葉とは裏腹に水瀬の小さな体は誰かの温もりを求めているようだ。 俺じゃあ“誰か”の代わりにもならないけれど今出来る精一杯の気持ちを込めて彼女の頭を撫でた。 水瀬は飴を握り締めて震えている。 ここで抱きしめるかでイイ男との違いが生まれるんだなぁ。 まあ、水瀬も俺がそんなことしないって知ってるから弱いとこ見せてくれたんだろうけど。 前へ |次へ |
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