《MUMEI》

「彼氏ねぇ…うーん…」


どうだろ。別に今は友達だけで十分だしな。

でも中3の夏に別れてから、それっきりだから、もうすぐ1年経っちゃうんだ。

高校最初の夏休みがやってくるしなあ。

…いや、別にそれでも彼氏欲しいとは思わないなあ。


「てか、亜希この前別れたばっかじゃん!年上の彼氏と!」

「うるさいなあ、梨華子〜。自分は彼氏いるからって…余裕ね、もう〜」

「…それとこれとは別じゃん」

「で、彼氏欲しいよね?愛香!」


うわあ、何この目は。

何を企んでるんだ、この子は。

良い予感がしない。


「…別に今はいいかな」

「何でーっ!何で何で何でーっ!?」

「いちいち声がデカイ!」


ほんとに、やっぱり亜希は一人だけテンション違うわ。

一緒にいて"ダルい"とは思わないけどさ。

中学の時、こんなタイプはいなかったから、まだ扱いにくい。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫