《MUMEI》

「お布団は?」
「ゴメンね…敷き布団ひとつしかなくって、掛け布団ならいっぱいあるんだけど」
「夏だからそれで大丈夫だろう」

畳の部屋に一つの敷き布団を敷いて、アキラさんと兄ちゃ達の間に滑り込むように俺が入ってった。

「やっぱり狭いな…」
「すみませんι」
「俺が居るからぁ?」
「いや、この方がいい…」

詰めるようにアキラさんの胸に抱きついていたら、兄ちゃが俺越にゴソゴソとアキラさんに触っていた。

見上げると、やっぱり兄ちゃとアキラさんがイチャイチャしていた。

「ん…ぁ…ダメですってば…もう///」
「キスだけだから、いいじゃないか…」
「…でも///」

兄ちゃがキスしようとしてたけど、アキラさんに逃げられちゃってる。

アキラさんの方は俺の事が気になってて、恥ずかしいのかな…。

俺はそんな恥ずかしがるアキラさんの腕を掴むと、その腕ごとギュッと抱きしめた。

「あっ!…か…かなた君///」
「いいぞ、かなた」
「うふふ///」

そう言うと兄ちゃは俺ごとアキラさんを抱きしめて、目一杯キスを楽しんでいた。
  

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