《MUMEI》
 Story.2 : 変態野郎
「ちゅーしてもいい?」


健太はほんとに馬鹿らしい。

まだそんな仲良くもないのに。

しかも、生徒と担任もいるあの教室で。

あんな事を聞こうと思ったあいつの脳内は一体、どんな構造になっているのか非常に気になる。


もちろん、私は馬鹿にしたような笑いで丁重にお断りをした。

すると、奴はなんと言ったと思う?


"何でダメなの?ちゅーくらいいいじゃん"


…あー、こりゃ重症な馬鹿。

どうしようもなかったので、私はとりあえずニコニコしながらその場を去ってやった。


あの席替えから一週間くらい。

奴は、私を見つめては"ちゅーしてもいい?"と授業中でも聞いてくる。

授業中は流石に奴も小声で言ってくるが、相当迷惑。

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