《MUMEI》

「離れてよ、まじで!てか、腰を撫でるな、馬鹿!」

「いいじゃん、別に腰くらい〜」


とんでもない変態野郎。

こっちは馬鹿じゃなくて、変態野郎か。

あいつの周りにはやっぱり変な奴しかいない。

あいつがどうしようもない馬鹿だからか。

…って、ちょっ…!


「なっ、ちょっと、どこ触って…っ」

「愛香ちゃん、細い割に、胸おっきいねー」

「ちょっ…んっ…」


な、何普通に揉みしだいてんのよ…っ。

まじで…私だって女なんだから、こういうのは…。


「何カップ?」

「教えるわけ…あっ、ちょっ…んっ…」

「愛香ちゃん可愛い〜!やっぱり女の子だね。声出ちゃって、ヤラシイ〜♪」


初対面でこんなことするなんて、変態野郎にもほどがある。

どうにか、奴の両腕を掴み、体に触らせないようにする。

これ以上触られて、誰か人が来たら完璧誤解される。

それに、運悪く健太なんて野郎が来たら…。

うっ…考えただけでも恐ろしいっ…。


「何でよ、愛香ちゃん!もう少し触らせて〜。あ、胸だけ触るなって?なら、下もいじくってあげ…」

「んなわけないでしょっ!どこも触るな、変態!」

「あれ、彰と…愛香!?」


嘘でしょーっ…。

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