《MUMEI》 いやいや…、山野みたいな変態野郎に亜希を紹介したら、その日のうちに事を終わらす可能性がある。 そんなの絶対にダメ。 私も人間。心がある。 それを知ってながら、亜希を山野に紹介するわけにはいかない。 これでも、亜希は大切な友達。 「ねぇ、いいでしょ?愛香」 「いや、あのさ…」 「亜希ほんっと馬鹿。愛香だって別に仲良くしたくてしてるわけじゃないし。未だにメアドだって教えてないんだからさ」 梨華子、素敵! そう。そうなんだよ。 あいつらが話しかけてくるだけでさ、別に何にもないの。 紹介出来るほどの仲じゃない。 「じゃあ、愛香そろそろメアド交換してよ、あの二人と」 「はあ?亜希、正気?」 「梨華子は黙っててよう!」 …ヤバい。良い雰囲気では、決してない。 雰囲気悪すぎる。 梨華子と亜希、性格真反対だし、喧嘩なんてしたら、私どうも出来ない。 どうすればいいの、この雰囲気は…。 「ねぇ、愛香っ」 「な、何よ、亜希…」 「別にいいでしょ!?愛香は二人と付き合ってるわけでもないしさあ!」 「はああ…?そうだけどさ」 興味もないけども。 好きとかいう感情これっぽっちもないけどさ。 ちょっと、亜希、目がマジじゃん…。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |