《MUMEI》 出来杉「テレビは観てくれたかい?」 出来杉さんは、スネオさんの恐怖を手の平で転がすように囁いた。 ボイスチェンジャーから発せられる低い声が、その恐怖心を倍増させてゆくことでしょう――…。 *スネオ『あ!あれはキミが殺ったのか!?』 慌てふためくスネオさんの声が、受話口から聞こえてくると…。 出来杉「そうさ…キミの依頼でね……… …クククク…。 …もう判っただろ…? …僕が“神”だということを――…。」 出来杉さんは巧みな話術で、獲物を追い詰めてゆく――…。 電話の向こうで凍りつくスネオさんの様子が、手にとるように分かったわ……。 前へ |次へ |
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