《MUMEI》 追い詰められてゆく獲物しずか「ご苦労だったわね…。 …用があるときは、また声をかけるから、何処かで遊んでらっしゃい…。」 リューク「あぁ…。」 ――… シャクッ …。 リュークは林檎を丸かじりにすると、スネオさんの家の壁をすり抜けて外へ出ていったわ。 スネオさんが呆然とした面持ちで帰ってきたのは、それから間もなくした頃だった。 スネオ「――――………。」 彼は何もかも絶望したような、虚ろな眼をしていたわ…。 出来杉さんに脅されて萎縮している様子が、手にとるように窺える――…。 しずか「スネオさん!大変よ!!」 私はそんな彼に“石像”の第一発見者を装おって訴えかけたの。 前へ |次へ |
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