《MUMEI》 スネオは聴覚を研ぎ澄まし、小さな音の出処を探る――…。 いま聞こえた怪奇的な音が、ただの空耳であって欲しいと願いながら…。 しかし―――… ―――… シャクッ ……。 林檎をかじるような音は、スネオを嘲笑うかの如く、闇の中から沸きあがってきた! スネオ「ヒィヤァああ〜ッ!!」 スネオは情けない悲鳴をあげて、地下室を飛び出していった。 リューク「ククク…。」 ――… シャクッ …。 リュークは、そんな少年を見送りながら呑気に林檎を頬ばっていたが… …やがて しずか の後を追うように地下室の壁をすり抜けて、外に出ていった。 : : 前へ |次へ |
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