《MUMEI》

その時、屋根の上のリュークに激しく吠えたてる犬の鳴き声があった――…。



動物には死神の姿が見えるのか……はたまた邪悪な気配だけを本能が感じ取ったのかは定かではない。



だが明らかにこの犬はリュークに対して吠えていた。



死神の存在を威嚇する犬――…


それは剛田家の飼い犬……ムクだった。



リューク「うるさい犬だな…。」



リュークはジロリとその犬畜生を睨んだ。



リュークの“死神の眼”には『剛田ムク』という犬の名前と、ムクが死ぬ日付……即ちムクの寿命が映し出されている。



リューク「黙らせてやろうか。」



リュークは足に巻き付けたホルダーから自分のデスノートを取り出した――…。

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