《MUMEI》

私はボイスチェンジャーによって変換された低い男の声で話しかける――…。



男の声「――…娘は預かった…。


…警察に喋ったら命は無いと思え…。」



腹の底から絞りあげる様な脅し文句に、電話の向こうの人物が氷りつく様子が手にとるように分かったわ。



私は、その一言だけを告げると――…



―――…ガチャン!



問答無用に電話を切ってやったの。



男の声「うふふ…」



男の声色で笑う声は――…



しずか「…ふふふふっ…。」



ボイスチェンジャーを外すとともに、本来の私の声に戻ったのよ。

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