《MUMEI》 遠くに建ち並ぶビルの谷間から、月が昇ろうとしていた――…。 その低い月は、血のように赤茶けた色に染まっていたわ…。 しずか「ところでジャイ子ちゃんは、ちゃんと手筈通りに監禁したの?」 リューク「あぁ、林檎と同じ場所だ。 …例の地下室さ…。 …あんまり暴れるから、少し手荒に扱ったがなぁ……クククク…。」 リュークはそう告げると、スネオさんの家の地下室から持ち帰った林檎を丸かじりにしていたわ…。 しずか「そう……地下室……ねぇ…。」 私は死神の報告に、冷ややかな表情で唇を舐める――…。 前へ |次へ |
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