《MUMEI》

「や…ぅ〜///」
「……シャワー浴びて、早く寝ればいいじゃん…眠いんだろ」
「うん…はるちゃん…」
「一緒には入らねぇよ…甘えんじゃねぇ…」

突き放すように言ってしまった…本当はあいつみたいにかなたに甘えてみたいのに…。

奴は机の上にあった灰皿でタバコを消しながら、何か言いたそうにこっちを見ていた。


「ほらかなた、こんな高い枕じゃ寝られないだろ」

かなたがシャワーを浴びている最中、枕のカバーを外して中に別のクッションを積めて、かなたがいつも寝てるような低い枕を用意しておいた。

「ありがとう!はるちゃん♪」

抱きついてきたかなたは、シャワーの熱でほんわかと気持ち良いくらい温かくなっていた。

「武…今日は俺、はるちゃんと一緒に寝るね♪」

(……な…何だって///)

「俺の石鹸とか置いてるから、お風呂入ったら寝よ♪」

そう言うとかなたは、俺にタオルとホテルに用意してあった浴衣を渡してきた。

「あ…あぁ…」

チラリとあいつの方を見ると、ぼんやりと窓の外を眺めて間抜けな顔で何か考えているようだった。

…何も考えて無さそうだけどな。


シャワーから上がるとかなたは俺の用意した枕を俺の方のベッドにポンと置いて、モゾモゾとベッドの中にもぐりこんできた。

「おやすみ武♪」
「じゃ…おやすみ」
「……ι」

本当に…あいつの方じゃなくていいのかよ…。

奴も納得してるみたいで、向こうのベッドで一人寝っ転がっていた。

かなたがベッドの中で俺の手を握ってくる。

「ぅ…///」

ドキドキしながらかなたの方を見ると、すでに口を半開きにさせてノンキに眠っていた。

(さっきと言い…唐突に寝過ぎだぞ)

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