《MUMEI》 私とリュークは、睨み合ったまま長い沈黙を交わしていた――…。 しかし神の力をもつ私でも、唯一殺せない相手を前にしては、その憤りすら虚しい感情に過ぎない…。 このまま睨み合っていても時間の無駄だと、強引に自分に納得させたのよ。 しずか「しょうがないわね…。」 私は無様に呟きながら、リュークに背を向ける――…。 そして、どこでもドアをくぐったの。 リューク「待ってるぞ…。」 ドアを閉ざす間際、不気味なまでに穏やかなリュークの声が、私の背中を追いかけてきたわ――…。 : : =*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 前へ |次へ |
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