《MUMEI》

「それはキース(KISU)で辞書を引いてみたらそう書いてあったでござる!」
「あぁ…スカイハイの名前の”キース”ね、それで接吻か…」

確かに辞書で”きーす”を引けばそう書いてあるかもな。

「で…”セップン(SEPPN)”とはどういう意味でござるか?」
「え…」

折紙はあの何の疑いもないキラキラとした、まるでスカイハイのような純粋な瞳で俺を見つめてきた。

「それはその…何だ…き、キス…」
「まさか折紙先輩に先を越されるとは思いませんでした…」
「あぁ///!?」

折紙の後ろから突然バーナビーが現れたと思ったら、何故かイケメンポーズで折紙の隣にドッカと座った。

「おい、バニー何言ってんだよ…」
「おじさんは折紙先輩の方が気になるんでしたよね」
「何だよ…あの時(8話)の事まだ気にしてんのかよ(面倒くさい奴だな…)」
「何の事でござる?」
「いやいや、気にしないでいいって…んで、手紙な…」
「手紙って何ですか、ラブレターですか」

何故かイライラしているバーナビーは放っておいて、折紙の手紙の添削の方に戻る。

「そうだよ、お前さんよ…もしかしてスカイハイに」
「呼んだかな、誰か呼んだかな?」
「お前!」
「キース殿///!」

トレーニングを終えてきたのか、すっきりとした出で立ちでいつものポーズを決めて突然現れたスカイハイを見るなり折紙の顔が真っ赤になっていった。

「キース殿はまだ見てはいけないでござるぅ〜///」

折紙は素早く俺らの間をすり抜けていくと、手紙を見せないようにと必死でスカイハイを向こうへ押しやろうとしていた。

「一体何だい、どうしたんだ一体?」
「おじさんと折紙先輩、二人だけの秘密だそうです…」
「だッ!いつからそんな話になったんだよ!」

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