《MUMEI》

ほんとに興味なかったよ。

ただただウザくて、ダルくて、めんどくさくて。

"ちゅーしてもいい?"

馬鹿みたいなこと聞いてくる健太に、何度呆れたか。


「あの席替えで愛香の隣になったとき、ラッキーだと思ったんだ。ずっと興味あったし、可愛いなって思ってたから。
でも、最初はほんとに興味本位だった。だけど、愛香に冷たくスルーされる度に、悔しいって気持ちと一緒に"振り向かせたい"っていう気持ちもあった。
…俺って馬鹿なんだよ、ほんと。いつからか分からないけど、愛香のこと、本気で"俺の女にしたい"って思った。
だって、冗談抜きで、愛香めちゃくちゃ可愛いから」


どんどん体が熱くなってく。

花火より、健太の今の顔が見たいのに、恥ずかしくて見れない。

今の私、多分顔が赤いから。


心臓の音が健太まで聞こえてるんじゃないかってくらい、ドキドキしてる。

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