《MUMEI》 ドラミは、そんな言い訳めいた御託を信じる様子もなく、厳しさを秘めた瞳のまま、尚も二人の少年に対する疑念を消し去ろうとはしなかった。 出来杉は、ドラミの表情から内に秘めた懐疑心を察すると、上辺だけの優しい言葉を並べはじめる――…。 出来杉「ドラミくん――… …キミはお兄さんを亡くしたばかりだし、疲れが溜ってるんじゃないかい?」 ドラミ「…そうかもしれません…。」 言葉少なく相槌を打つドラミ…。 スネオだけは、ドラミと出来杉の間に漂う複雑な空気を読むことができない。 スネオ「そうだよね?きっと…。 …早く元気になりなよ。アハハハハ…。」 スネオは、場当たり的な言葉を投げた後、適当に笑い誤魔化すことしか出来なかった。 前へ |次へ |
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