《MUMEI》
悪魔の子供達
.



きっと





本物の悪魔は人間だ。



同類の生き物を殺したというのに、私は今こんなにも清々しい気持ちになっているもの。





人は皆、心に悪魔を飼っている。
ただ、それを上手に隠しているだけ。




ねぇ、そうでしょ?リョウ。









遠くの方で爆発音が聞こえた。



「私も悪魔を隠してた…」



三人の死体が爆発で消える事を祈りながら


何処にたどり着くかも分からない道を、他人の血でまみれた一人の少女が歩く。




胸元にひび割れたネックレスをぶら下げて…





それは太陽の光を反射して、ピカピカと綺麗に光っていた。




. ―終―

前へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫