《MUMEI》













ヤバい…………
これは何処からどう見ても…………
ヤバい











「…………………………誰」












不審な目であたしを見るこの男、
偶然なんだが覗き見をしてしまったことがバレる…いやバレたろ







どうするあたし、どうしようもない。



















「君、結構趣味悪いね」

「!?」

「見てたんでしょ?今さっきの」










バレバレですよ。って面してあたしを見下してきた





肌も白く髪も瞳も色素が薄い茶色でとても美人顔した男子学生

そりゃモテるわコイツ




例えるなら王子様?悪くいえばもやし?などと目の前の顔を見ながら思考を巡らせた












「ちょっと、聞いてるかな僕の話」





その言葉でやっと我にかえる。













「あの、言い訳してもよろしいでしょうか」







手をあげて男に意義を申し立てる














「確かに覗き見をしたかと言えばそうですが、あたしは単にあそこに設置されている自販機に用があるだけでして悪気はありません」







自分の目の先にある自販機を指差す。










「…じゃあ何で窓から出て上履きのまま?」

「このルートが一番の近道だから」

「君変わってるね」

「言われなれてる」

「ま、悪気がないんだったらいいや。多目に見たげる」











そう言って視線を花笑からずらす














「そういや君何年?」

「2」

「ああ、僕と一緒なんだ。ふーん」











興味薄気にその場で伸びをする。


興味がないなら聞くなよ!とか思ったが口にはしない。だって今の状況こっちに負い目があるもん

-------------チッ…











「はぁ、眠いな5時限目はサボるとしよう。もう話すことも無いだろうけどバイバイ山田花子」

「!?」







スタスタと欠伸をしながらその場を去って行った奴を見ながら言葉を失う。











花子?何処が!?
山田?何故に!!?





疑問符を浮かばせながら頭を抱えて悩む花笑だった………。















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