《MUMEI》 やっと健太は、こっちを向いてくれた。 久しぶりに真っ直ぐ健太の顔を見る…。 相変わらず、綺麗な顔立ちしてるな、こいつ…。 夕日に照らされて余計に綺麗で…。 「なあ…俺、愛香なら普通に話しかけてくると思ってた…"いきなりキスとかありえない"なんて言いながら。 …でも、そんなの無理だよな。あのキスの前に、俺がマジで告白しちまってんだし…」 「…私だって…健太なら話しかけてくると思ってたよ…」 お互いにそう思ってたから、お互いに話しかけることを躊躇ってしまってたんだ…。 それに…私も健太のことが好きだから。 健太があんなに真剣に告白してくれたのに、私、ちゃんと返事してないから…。 不器用過ぎるんだ。 私たちはお互いに。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |