《MUMEI》

出来杉は、しずか から命じられた通り、半ズボンのポケットから“テレパ椎”を取り出すと、その殻を割り中身を口に入れた…。



出来杉は、ゆっくりと顎を動かし、実肉を奥歯で擦り潰している…。



出来杉『どうしたんだい?……キラ様。』



その間もじっと目を閉じ、しずか とのテレパシーに意識を集中し続けた…。



背後には“コイツ…何してんだ?”と首を傾げるスネオが、無視されたまま待たされていた…。



―――… ツ ウ ウ ゥ ……



そんな二人の周囲を、小さなスパイ衛星だけが、人知れず飛び回っていた…。



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