《MUMEI》

ドラミちゃんは、私や出来杉さんがテレパシー交信を行っていることに気づきもせず、ただ黙って私について来るだけだったわ――…。



*出来杉『そうか……ありがとう。


…しずか君に借りを作ってしまったね…。』



しずか『礼なんていいわ。


それより今すぐスパイ衛星を破壊し――…』



*出来杉『いや…。』



焦る私の心の声を出来杉さんの思念波が遮った。



*出来杉『考えようでは、これは罠として使えるよ。(笑)』



しずか『!?――…どういうこと…?』



*出来杉『スパイ衛星を僕らの計画の一部に応用するのさ…。


…ドラミ君の疑いをキミから遠ざけるためにね…(笑)』

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