《MUMEI》

スネオの本心としては、キラに握られた自分の両親の命を繋ぎとめるため“林檎”の補充を急ぎたかった。



しかし出来杉は“奴隷”に対して、そんなささやかな希望を与えることも許さない。



出来杉「そんなの後でいい!」



スネオ「は!はいッ!」



スネオはビクリと縮み上がることしかできなかった――…!



出来杉「――…。」



その一瞬、出来杉は自らがスネオに下した命令を、頭の中で反芻した。



“今から家に帰って、僕の命令を待て…。”



それは出来杉の狡猾なまでの頭脳が、その命令の先にある袋小路に気づいたからに他ならない。

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