《MUMEI》

出来杉「いいか?…携帯の電源は切るなよ。」



スネオ「………はい…。」



スネオは意思を持たないデク人形のように頷くだけだった。



出来杉の冷徹な瞳のなかに、ギラギラと燃え盛る陰謀が渦巻いてゆく――…。



――…スネオ君にとって、想定できる通信手段じゃないと、みすみすドラミ君に、僕らへ続く手掛りを与えることになりかねない…。



――…ここは万全を期して、慎重にいかないとな…。



出来杉は悪魔のような眼差しをスネオに向けると、尚も一方的な命令を列ねてゆく――…。



出来杉「あと……僕が命令するまで、絶対に“地下室”に近づくんじゃないぞ…。」

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