《MUMEI》
―3―
「嫌味じゃないよ。キミを信用しているんだよ」

肩を並べて歩き出した二人。

廊下を歩く生徒達はそんな二人を見ては、道を空ける。中には壁に激突する勢いで避ける生徒もいる。

「ううっ…。私の望みは普通の学生生活をしたかっただけなのに…」

「部活以外はフツーだろう?」

「部活のせいで、周りの反応が普通じゃないのよ」

「まあ一理あるね。でも仕方無いだろう? ボク等は部活に選ばれたんだ。名誉ある【封話部】にね」

そう言って依琉は余裕の態度で、怯えている生徒達に手を振って見せる。

「名誉…あるのかしら?」

「顧問は高等部校長、選ばれし生徒達は特別な者ばかり。これを名誉と言わずに何て言うんだ?」

「ただたんに、校長先生から面倒ごとを押し付けられただけでしょう? 変人達の集まり、というんだと思うわ」

「…言うねぇ、キミも。でも仕方無いだろう? 水無月もボクも、あの部に相応しいんだから」

「好きで相応しくなったワケじゃないわよ! 大体私は大人しくしていたじゃない! それを、依琉がっ」

「ボクのせいにしてほしくないなぁ。遅かれ早かれバレていたと思うよ」

「う〜」

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