《MUMEI》

出来杉「――…フンッ!」



出来杉はボクシングのジャブのように素早く右手を突き出すと、その虫を掴み捕った!



そして――…!



――…ギリリィッ… ピキピキッ!…



出来杉は右拳に渾身の握力をかけて“虫”を握り潰した!



やがて、ゆっくりと拳を開くと――…



出来杉「フッ……姑息だね…(笑)」



…不敵に笑った。



開かれた手の平には、機械仕掛けの小さな“虫”が粉微塵に潰されていた…。

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