《MUMEI》
振られたんかい!?
.







「あ!サボり発見!!」



部室で体操着に着替えてたら、ウッチーが入ってきて俺を指差しながら言った。


「いいじゃん、一日くらい。」

「まぁよ。」


ウッチーはサラリと聞き流してくれた。
多分ウッチーもサボり経験があるんだろうと思う。




「今日も頑張りますか!」

俺は気合いを入れる為、太腿をパシパシ叩く。


いつもやってる儀式みたいなもので、こうするとやる気のない事も、不思議とやる気が出てくるんだ。




『やりますかっ!!』


いつもなら当然の様に返してくれるウッチーなのに…




今日はない。


気合い足んねぇんじゃね〜のって言おうとしたら







「振られました。」





痛々しい程、無理に笑顔を作ったウッチーが俺の事を見ていた。

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