《MUMEI》
取り扱い説明書
「いつまで泣いてんだよ」

泣き続ける彩矢の髪を掴んで、顔を上げさせた霧島は口元に薄い笑みを浮かべた。

「ちょっと待ってろ」

そう言って自分から離れた霧島に、危機感を感じた彩矢は声にならない声を上げた。

「ゔ〜!!」

その声を聞いた霧島が、振り向きざまに鞭を振り下ろす。

「あぁあ゙っ!!」

「挨拶も返事もできない玩具が声出すんじゃねぇよ」

そしてクローゼットから、筒のようなものがついた口枷を取り出すと、彩矢の口にはめた。


口を大きく開いた状態のまま固定された彩矢の口に、大きくなった霧島自身を挿し込むと彩矢の頭を掴み、頭を前後に激しく動かし始めた。

咽の奥を刺激され、胃の中から何か込み上げてくるが、空っぽの胃袋からでは抵抗するには弱く、完全に塞がれた口から呼吸もできず、泣き続けたお陰で鼻も塞がり、彩矢は苦しさを堪えるしかなかった。

暫くすると、口内に白濁とした体液を流し込まれ、彩矢は解放された。

霧島は身なりを整えると床に横たわる彩矢を、つまらない物でも見るような目で見下ろした。

「服を脱げ」

今度は彩矢も、よろよろと立ち上がり、服を脱いだ。
下着姿になった彩矢を見て、霧島は笑う。

「ガリガリだな…まるでガキだ、下着も外せよ」

彩矢は下唇を噛み、のろのろと下着を外していった。
逆らっても鞭で叩かれ、結局従うしかないのから、素直に従った方が、ラクだと考えたのだ。

体を見られるくらい、どうってことない。
霧島の目を見なければ、霧島の存在を消してしまえば、着替えるときやお風呂に入るときと一緒、彩矢は自分にそう言い聞かせた。

とは言ったものの、霧島の痛いほどの視線を誤魔化すことはできず、彩矢は手で大事な部分を隠した。

「手退けて、そこのベッドに足開いて座れ」

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