《MUMEI》
封印解除
高等部の構造は、少し複雑だった。

校舎は幾度も増築・改築を行い、中は複雑な構造になっており、新入生ややって来たばかりの教師達は必ず迷う。

なので生徒手帳には地図が入っており、皆地図を頼りに校舎の中を歩く。

校舎を中心に、北から劇や集会が行われる講堂があり右手側にはプール、校庭、噴水池があるガーデニングに、そして昔は寮、今は廃墟の建物があった。

榊は講堂。

依琉はプール。
 
神無月は校庭。

雛はガーデニング。

九曜は廃墟。

五人はそれぞれ持ち場にたどり着き、腕時計で時刻を確認した。

もうすぐ八時になる。

彼等は持ち場の、ある物の前に立っていた。

それは十字架。

木製の十字架の前に、五人は真剣な表情で立っている。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫