《MUMEI》

ほんとに、ちょっと顔に出すクセ直そ。

徹哉くんは鋭いから、直ぐに気付く。

…ちょっと怖い。

梨華子と似ているような気がするわ…。


初詣はおみくじ以外はあっさりと終わり、着物じゃ流石に動きにくいから、女子は一旦帰宅。

と、言っても、初詣の後6人で合流はなかった。

それぞれカップルでってことになった。

私たちはなんとなく行くとこがなくて、カラオケへ。

私、全く歌わないのに。


「健太ずっと歌ってていいよ」

「へ?愛香歌わない感じっすか?なんとなく予想はしてたけど」

「私が歌うわけないじゃん〜」


音痴なの分かってるし、何より人前で歌うなんて…無理!

恥ずかしい、ほんとに。


マイクを二つとも手渡し、私はポテトを口へ運ぶ。

拗ねている健太を、見て見ぬふり。

…適当にカラオケ来るって…やっぱり間違ってたか。

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