《MUMEI》

しずか「のび太さんやドラちゃんには、楽しい思い出をいっぱい貰ったわ…。」



私は遠くを見るような眼差しで、秋の空を見上げた。



しずか「つい、この間の出来事だけど――…


…なんだかもう遠い昔の思い出みたいね…。」



長い語らいが沈黙によって途切れると――…



私はドラミちゃんが胸に抱いている“疑念”を突き崩しにかかる。



しずか「――…どうして……こんなことになったのかしら…?」


―――…グスン…。



私は意図的な涙を一つしゃくり上げ、その泣き姿を彼女に見せつけたのよ――…!

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