《MUMEI》 私は彼を信じきれなかった。 私を大切だと言って その人の連絡先を消してくれたのに。 自分がいない間に会ってるんじゃないか。 知らない間に連絡をとってるんじゃないか。 私じゃなく、 その人を選ぶんじゃないか。 信じられなかった。 なんで信じられなかったんだろう。 ただ別れが怖くて、 彼の口からそれを聞きたくなくて 自分から離れてしまった。 逃げた。 今なら、 逃げちゃダメだって。 信じなくちゃダメだって わかるのに。 かけがえのない人だって わかってるのに。 別れを 切り出したのは 私。 前へ |次へ |
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