《MUMEI》

ドラミ「――…いぇ…私こそ…。そんなつもりで言った訳じゃないんです……。ごめんなさい。」



無神経な言葉を取り繕う私と、棘を帯びた言葉を詫びるドラミちゃんの間で、互いに謝るだけの虚しい言葉が交されてゆく…。



そんな時だった――…。



ドラミ「私が、しずかさんを送りますよ…。」



ドラミちゃんは、虚しい謝罪のキャッチボールに終止符を打つように申し出たの。



しずか「…え…?」



…私は、思わず固まった。



ドラミ「しずかさん、荷物……重いでしょ?


…半分持ちますから…。」



そう言って彼女は、大量の林檎が入った買い物袋に手を伸ばそうとしたのよ。

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