《MUMEI》

ドラミ「…………………いぇ……


…何でもないです…。」



ドラミちゃんは、問いかけたい言動を飲み込むように言葉を濁したの。



ドラミ「…今日はありがとうございました…。」



しずか「――…うふ……いいのよ…。


…それより早く元気をだしてね…(笑)」



私は手を振ってドラミちゃんに背を向けたの。



彼女から視線を切る瞬間、彼女の眼差しが私の買物袋に向けられているのを私は見逃さなかった。



ドラミちゃんは、この林檎の尋常ではない“量”を不思議には思っていても、不審には思ってない様子だったわ。



私は、彼女から遠ざかりつつ心の中に謀事を思い描く――…。

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