《MUMEI》 強引な彼女陽菜はどうしてるんだろう…。 佐野さんが僕を迎えに来るようになってから、僕を迎えに来てた陽菜が来なくなった。 陽菜のことをを考えながら僕は、パソコンの電源を入れて、お気に入りのアダルトDVDを再生した。 いつからか、これが僕の日課になっている。 …──ピンポーン 丁度いいところで、チャイムを鳴らす音がした。 僕はひとつ舌打ちをして、玄関へ向かった。 ドアを開けると、外には陽菜が立っていた。 「上がるね」 そう言うと、陽菜は強引に家に入って来た。 「ま、待ってよ」 僕は慌てて、陽菜を止めようとした。 けど陽菜は一瞬、不敵な笑みを浮かべてから、僕の制止も聞かずに二階の僕の部屋に上がっていく。 「待って、待ってよ、今はダメなんだ!」 陽菜がドアの前で立ち止まって、振り返った。 「なんでダメなの?」 「それは……」 「言えないの?」 僕はなんて答えたらいいか、わからなかった。 まさかエッチなDVDを見てたから、なんて言えるわけがない。 「…言えないなら入るから」 そう言って陽菜がドアを開けた。 部屋からは女の甲高い声が聞こえてくる。 陽菜は少し驚いた感じだったけど、すぐに部屋に入って、床に置いてあったDVDのパッケージを手に取った。 前へ |次へ |
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