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《MUMEI》 いきなり鋭い目つきになりやがった矢島。 そしてまた笑う。 ｢いいじゃん、別に。それに…愛香ちゃんは多分…俺を好きになるよ｣ いきなり顔を近づけられ、髪を触られ。 ｢ずっと興味あったんだよね…愛香ちゃん｣ その日、間宮百合という子は来なかった。 こういう始業式とかは来ない主義らしい。 …どんな一年になるんだろ。 不安で仕方なかった。 こんな奴といたら、絶対に健太に勘違いされる。 亜希にも"気をつけろ"って言われた。 別に…私はこんな奴好きになんかならない。 だけど、何か怖かった。 隙に入ってきそうで。 ｢簡単にキス奪ってやるよ｣ 健太と同じような奴なのに、健太とは全然違う。 思いっきり睨んでやった。 奴は余裕な笑み。 ｢そういうとこ、そそられる｣ 私はこんな奴にハマったりなんかしない。 前へ |次へ |
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