《MUMEI》 2委員長の仕事があるからと、誰もいない放課後の教室に彼と残っている時に告げた。 彼はあまり動じない性格で、表情もあまりその…変わらない。 「―いいよ。恋人になろう」 と、返事も無表情で、全く動じず答えてくれた。 それからと言うもの、一緒にお昼を食べたり帰ったり、または放課後や休日にどこか出掛けるのも、わたしから言い出す。 電話やメールだって、わたしからしなきゃ彼はしてくれない。 二年に上がった今も、わたしと彼は同じクラスで、そして学級委員長をしていた。 なので時々、誰もいない教室でこっそりキスをせがんだりする。 理由は彼が少しでも困ったり、照れたりしたところを見たいから。 …けれど相変わらず淡々と、わたしの言うことを聞いてくれた。 何だか肩透かしも良いところだなぁ。 けれどこうやって抱き締めてもらっていると、胸がきゅんきゅんしてくる。 一緒にいるのに、どこか切ない気持ちは、彼にしか感じられない特別な感情。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |