《MUMEI》

ーーー……


外では雨が降っている。

梅雨に入ってから、毎日のように雨。

矢島拓也がいるクラスも憂鬱だが、雨もかなり憂鬱。


そして、私の下駄箱に何か手紙のようなものがあるけど…。


「…今時、手紙て…」


もうやめてよ、めんどくさいことは。

辺りを見渡して梨華子とかがいないのを確認してから手紙を開いた。


"お話があります!
放課後、図書室へ来て下さい♪
1年1組 安倍莉奈☆"


…女の子?

莉奈って、男なわけないよね?

てか、安倍莉奈って誰?

私、一年生の子とか一人も知らないんだけど。

関わりないんだけども…。

字体的に…馬鹿そうだな。

名前の後に星とか…キャピキャピしてる子なんだろな。

…というより、何で私のこと知って…。


嫌な予感しかしない。

こんな時に限って、放課後になるのは早かった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫