《MUMEI》

…というわけで、さっそくそのコンビニに来たわけですが。

ほんとに履歴書なしで、突然来ちゃっていいの?

凄い申し訳ない気がしてきた。

しかも、ここは拓也の地元らしい。

そしてここは、拓也が常連のコンビニなわけで。


拓也に腕を引っ張られ、コンビニへ入る。

すると、入って目の前にある奥のおにぎりのコーナーに40代後半くらいの眼鏡をかけたおじさんが立っていた。


「てーんちょう!来たぜ〜」

「おお、拓也くん!可愛い女の子連れてどうした!」

「バイトの面接来た!店長、今暇っしょ?」


…かなり強引。

だけど、ほんとに優しそうな店長は笑いながら拓也の肩を叩き、レジ裏へと私たちを案内する。

"やっとバイトする気になったか〜"なんて言いながら。


ほんとに仲良いんだ。

店長と拓也。

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