《MUMEI》 「店長、面接は?面接…」 「ちょうど二人くらい雇おうと思ってたから!」 …思ってた以上に緩い。 拓也の方を見ると、彼は"ほらね〜"と言って笑いながらピースした。 店長は首を傾げたが、直ぐに笑顔になりボールペンを私に渡してきた。 ほんとにバイトするんだ。 しかも拓也と一緒に。 拓也の地元で。 …大丈夫かな…。 健太どころか、亜希たちにも言ってない。 …別にいいよね。 バイトなんて、友達とかの許可を得なきゃいけないとかないし。 でもやっぱり…健太には言った方が良かったのかな…。 いいよね?大丈夫だよね? だって…だって健太は…あの子と話してた。 楽しそうに話してた…。 なら、私も拓也とバイトしたって…いいよね? ちょっと躊躇いながら、履歴書に記入していく。 拓也も隣で履歴書をどんどん完成させていく。 前へ |次へ |
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