《MUMEI》

すべて書き終え、店長に履歴書を渡す。


「じゃあ…二人ともいつからでもOKなんだね、了解了解」


シフト表を確認する店長。

…最初は二人とも一緒…に、してくれるよね?

一人とか不安過ぎる。


そう思っている時、何故か無意識に拓也を見つめてしまってた。

気づいた瞬間かなり恥ずかしくなって、顔を伏せた。


「じゃあ、とりあえず明後日の17時から19時の2時間でいいかな?その日、大学生のバイトの優しいお姉さん来るから」

「あ!ちょうど明後日から夏休み!明後日でいいよな?愛香ちゃん」

「ああ、うん!明後日でいいよ、全然!」


…拓也って…綺麗な顔立ちしてるんだな…。

ちゃんとじっくり拓也の顔を見たこと…あまりなかった。

そっか。拓也も格好いいんだ。

だからといって、拓也に心変わりするわけじゃないけど…。

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