《MUMEI》 今日のバイト緊張するな…。 先輩とかとうまくやっていけるかな、私。 拓也がいれば…大丈夫かな? 店長も優しそうな人だったし、なんとかやってけるか。 不安しかないけど、とりあえず頑張ろ。 下駄箱まで来て、いつものように靴を取り出す。 そして、私は人の気配を感じ、そっちへ目を向けた。 そこに立っていたのは、紛れもなく…。 「健太…」 「結構久しぶり…じゃね?」 毎日のように聞いていた健太のハスキーボイス。 久しぶりだからか、何故か変な感じがする。 私はこの声が大好きで…。 「相変わらず…いや、何か前より可愛くなった気がする」 「…気のせいじゃない?健太は何も変わってないね」 変わったのは…私たちのこの異様な距離感…。 前へ |次へ |
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