《MUMEI》
いってらっしゃい
▽
「今日も遅くなる?」
「なるかもな、あんまり遅い時は先に寝て…、あ、言われなくても寝てるか」
「…うん、俺お肌に悪い事はしないもん」
裕斗はワイシャツ一枚だけを羽織ったかっこうで、白い脚をなまめかしく晒している。
俺から離れたくないと言いたげに俺のトレーナーを掴んで離さない。
「お土産買ってくるからいい子にしてんだぞ?」
チュッと頬にキスして柔らかい髪をクシャクシャと撫でてやる。
裕斗は俺にピトッと抱きついてきて
「うん、ネックレス楽しみにしてる…」
「……」
「……」
俺は今川焼きかタコ焼きのつもりで言ったんだが…。
てかやっぱり今日早速買ってこいってか!!
俺は朝からちょっと疲れながらマンションを後にした。
今日は買い物で昼飯食えねーかもしんない…。
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