《MUMEI》 "夜は危ないから!"って、わざわざ家まで送ってくれるんだ。 私の家、ここからだと30分くらいはかかるからな…。 迎えに来てくれるのは、ありがたい。 …ありがたいけど…菜乃佳さん、いつも勘違いするから。 私と拓也、ほんとは付き合ってるんでしょって。 私はその度にいつも"ほかに彼氏いますから"って。 …今は、健太といるより拓也といる時間のが長いけど。 この前、梨華子から電話がきたんだ。 "何かあるなら話しな"と言われてしまうくらい、私たちには距離感がある。 「じゃあ…お先に失礼しますっ」 「バイバイ♪またね、愛香ちゃんっ」 出口付近でギュッと抱きしめられ、ちょっと恥ずかしくなる私。 店長がいつものように"若いなあ〜"と言いながら笑う。 …菜乃佳さん、いい香りだなあとか思う私って…ちょっと変態なのだろうか。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |