《MUMEI》

((ミャア))

少し甘えた声を出してその人間を見上げてみました。

すると、その人間は僕の頭をそっと撫でて、


「そうか、そうか。では、向こうの山の方へ行くと良いぞ。その近くに梨を作ってる家がある。そこの梨は格別だぞ。それに物凄くべっぴんな娘がおっての。おお、そうだ、白くてかわいらしいメスの子猫もおるぞ。おっと、わたしはそろそろ収穫して家に帰らねば。では、ピーマンくん、気をつけて。元気での。」


そう言ってナス畑の方へ歩いて行ってしまいました。

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